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非属なるミュージック・ホール 
「ミュージック・ホール」という言葉は現在の日本では廃れてしまいましたが、観客に対
し音楽を提供する娯楽施設のことで、由来としては19世紀後半から20世紀初頭にかけてイ
ギリスで全盛期を迎えた寸劇と歌や踊りを組み合わせた大衆芸能、またそれを上演する場
所を指します。優れた才能を持つ歌手やコメディアンが多数活躍・輩出されたこの施設名
を、記念すべき第一回が開催されたヒューリックホール東京で再び冠してみたいと考えま
した。
「非属」はその名の通り「どこにも属さない」という言葉で、漫画家の山田玲司さんによ
る造語です。飛び抜けた魅力を持つアーティストとして第一線で活躍する方達は、その多
くが自身の「どこにも属せない唯一無二の感覚」を信じ続け、同調を良しとする世間の価
値観に染まらなかった・染まれなかったが故に今があると考えます。
これからの時代に必要なのは、アーティストのみならず一人一人がそれぞれ持ちうる、
カテゴライズされない非属の才能、非属の魅力です。そういったものを発信し、享受し、
共有する「ミュージック・ホール」を出演者の皆様、来場者の皆様と作り上げていきたい
所存です。
企画 大内ライダー